ベトナム2004 誤解







ベトナムにて見聞きした事を書き記すもの也。2004年の1月11日から16日までベトナムにて過ごす。新婚旅行也。また、デジタルカメラにて写真の多く撮る。選びて、言葉の足りず文章の拙い所を補う。



◆注釈:注釈について◆

後から調べた情報や本文からは分けようと判断した内容を書いていきます。なので読まなくても良いと思います。実用的な情報については殆どが不足していると思います。


◆注釈:はじめに◆

文章の拙いので、読む苦痛を減らすために、こんな文体にしました。短く読めて、詳細は読者が想像で補ってくださったらいいなーと思います。こういうを文体なんて呼ぶんでしたっけ?たぶんでたらめな書き方になっていると思います。国語に詳しい方はなおしてください。




ベトナムエアラインの飛行機には青くて可愛らしい、蓮の紋様の入った機体在り。乗ったのはまるで普通の白き機体なりて少々残念なれど、ちゃんと飛んだから文句は無し。搭乗の手続きにて家内の通るところ金属探知機の鳴る。ベルトなどに反応す。ベトナムエアラインのスチワーデスはみなアオザイと云うベトナムの衣服を纏いたる。小豆色のチヤイナドレスのようなものに体を通し白いズボンを履きて、凛としてまた可愛らし。皆長き黒髪の後ろに縛りて、きっとした表情したる。客の扱い少し手荒と思えリ。ビールを頼んだら缶ビールの蓋を開けられる。この後に色々のお店に行きて分かりしこと、ベトナムの人は缶ビールの蓋を開けることをサアビスと心得る也。



◆注釈:白いズボン◆

ベトナムの人には、アオザイのズボン(?)が白いと「制服」に見えるらしい。




ノイ・バイ空港に降り立ちてはじめのガイドはトウアンとおっしゃる方也。トウアンの発音はウとアをなるべく小さく早く云う。殆どトンとしか聞こえず。運転手の方はドウさん也。ドウはなるべくウを小さく早く云う。



◆注釈:ベトナム語◆

例えばカタカナの「ドウ」と表記に対して、発音のパターンが5種類あるらしい。全然わからない。ベトナム語の文字でアルファベットの上に「^」やら「~」やら付いているのは、その発音のパターンを書き分けているらしいです。




トウアンのこと。ハノイ市に住みたる25歳の男性也。背の低く家内と同じくらいなれど、ベトナムの人はみな小さい。肌は日本人の濃く日焼けのしたるくらいの色にて顔立ちのすっきりしたる良き男也。日本語の少しばかり怪しきところあれど困る程では無し。実家はハノイより70キロメートルほどバイクにて行きたるところに在る農村なりて、6歳まで夜泣きの治らず。失恋ありて独身なり。トウアンの曰く、愛したことの無き也と。我、意味の良く分からず。ガイドの仕事気に入れど仕事の時間すごく不規則にて失恋す。ゆくゆくはヤマハバイクなどの仕事に移りて規則的な生活となり、デートの約束など守りたいとおっしゃる。ガイドの途中、ヤマハバイクの社長より電話の有る、明日から働いて云われしも、ガイドの途中にて断らざるを得ず、かわいそうなことをしたと思えり。



◆注釈:ガイドのトゥアン◆

このトゥアンという方はいいかげんなことばかり言うのですごく面白かった。例えば、「軍人は青い服を着る」という事を言っていたが、実は「緑の服」が正解だった。朝は寝癖がボサボサで、要は普通の若者であった。いかにも旅行者向けの観光地に行くと、「私は見たいとは思いません」などと平気で言うので可笑しかった。こういうガイドだと楽しい。




トウアンの休日。ガイドの仕事の無き日は11時まで眠りたる。起きてカップラーメンなど食しまた眠る。ベトナムにて23歳を過ぎて彼女の無き男はおかしいと笑いておっしゃる。





ベトナムに田畑あり。水田、畑など山裾まで広がりたる。牛、馬、水牛などそこかしこにあり、気持ちのおもむくままに歩きまわりたる。道端に煉瓦の積みあがりたるは新しい家の材料なり。ハノイのあたりの家はみな、通りに対して幅を狭くとりて、奥行き長くとりたる。壁の色は黄色か青に塗る。池多くあり家鴨の放ちたる。黄色い実をつけた背丈ほどの鉢植えを道端に並べたるのを見て尋ねると、金柑の木売りたると答える。旧正月には金柑の鉢植えと桃の花を飾るのが慣わしと云う。1月22日より旧正月也。



◆注釈:旧正月◆

旧正月はビザがおりない。が、日本からはビザ無しでも入国できるようになりました。(2004年から)




ハノイのラッシュアワーを車内より撮影す。バイクのひしめきあうこと恐ろし。



◆注釈:バイク◆

バイクはホンダのスーパーカブが一番人気だそうだ。車体にとりつけるプラスチック製の前掛けみたいな部品(バイクに詳しくないので名前がわかりません)を売る店をあちこちで見た。




ベトナムに到着した日のお夕飯はホテルでしようと思っていたけれど、ホテルのお食事は高いから安くておいしいお店を紹介するとトウアンがおっしゃるので、お言葉に甘える。トリのスープ、イカ入り野菜炒め、野菜炒めにはパイナップルが入っており、野菜炒めに果物が入るのをあまり好きでないけれど、地元らしい人はパイナップルをご飯にのせて召し上がっていた。それと、丸ごと1羽の鶏を焼いたか揚げたかしてブツ切りにしたもの、鶏は日本のものより小柄で、生まれて何か月かの若い鶏だと云う。それから、魚を煮たのと、小さな柿のような実の漬物と、ご飯と、ハノイビールが出て、1人15ドル也。どれも味濃すぎず癖もなし。ベトナムの料理は食べ易い味つけ也。



◆注釈:鶏◆

日本に帰ってニュースを見たら、ベトナムで鶏インフルエンザが出たとやっていて肝を冷やした。会社でもインフルエンザが流行っており、検査のために帰らされたりした。




バチャン焼きはベトナムの白き土から造る陶器にて、重く、仕上げの美しきものなり。女児、幼き頃からよく習い、手作業にて紋様を入れる。白い陶器に青や緑や赤の、花、トンボなどの柄たいそう美し。



◆注釈:写真について◆

写真はバチャン焼きの工房で、女の子が上薬を塗っているところ。1階から3階が売り場、それより上の階が工房になっている。値段は細かく覚えていないが30センチくらいの手さげカゴにいっぱい買って40ドルだった。




ハノイの辺りはバイクも自動車も、運転が大変あぶない。自動車は数は少ないがきちんと並んで走ろうとしない。われ先と急ぐ也。ベトナムは右側通行なれど、反対車線を使って追い越しすること当然のようにし、対向車が見えていても平気でやるから恐ろし。対向車を鼻先数センチで交差するときの恐ろしきこと、生きた心地せず。バイクは飴に群がる蟻のように多くて、交差点で赤信号が変わるのを待つようすは、マラソンのスタート地点のごとし。どうしてぶつからないのか不思議なほど多いのでガイドにたずねると、ベトナムの運転免許は4年に一度更新で、その度に実技試験があるそう也。けれどやっぱりよくぶつかっているそう也。



◆注釈:ベトナムの渋滞◆

休日の浅草仲見世通りぐらいの密度でバイクや車がひしめいているのである。当然、あっちこっちでぶつかっている。




ベトナムの人はバイクで何でも運ぶ。桃の花、金柑の鉢植え、豚2頭、仔豚、仔豚は両手を広げた程ある籠にびっしりと詰め込まれている。丸焼きにして食うもの也。木、木は背丈の三倍もある本当の木也。ドア、ドアをバイクで運ぶと風を受けて危なき事この上なし。椅子、鶏、樽、棺桶。バイクはホンダのスーパーカブが人気と云う。





十一

ハノイではクリスマスはお祝いをする。街に大勢出でて音楽をならしお酒を飲んで騒ぐと云う。ベトナムのバレンタインデーは男性が女性にチョコレートを贈る。ホワイトデーには女性がお返しする慣わし也。





十二

ベトナムの炭鉱夫の給料は1か月で100ドルくらい也。



◆注釈:炭鉱夫◆

炭鉱夫は比較的収入の良い仕事らしいが、落盤などの事故が頻発して危険らしい。しかし100ドルである。




十三

ハロン湾というところには水上で生活する人々の集落在り。水の上の集落也。漁をしたり、小船にて観光船に近付きて果物など売りて暮らす。文盲の方が多いと言う。



◆注釈:ハロン湾と水上生活者◆

ハロン湾は世界遺産の指定を受けており、港には観光船がひしめいていた。水上で生活する人々は小船に果物を積んで売ったりしており、観光船が近付くとロープを投げて取り付こうとする者もいる。




十四

ハロン湾より観光船に乗りて景色など見物す。船主の娘、土産などを盛んに売りたがらん。家内にとりついて、真珠、刺繍、タイガーバーム、絵葉書など、断るごとに次々に取り出す。家内、度々断れど最後に根負けして絵葉書の一組買う。3万ドン也。



◆注釈:写真について◆

写真は観光船の内部。船主が足で操舵している。船主の娘はわざわざ偽の真珠を用意して、本物と両方を火にかけて比べて見せたりした(偽者は火にかけると溶ける)。絵葉書は後でホイアンの宿泊先から、日本にエアメールで送ったのだけれど、それが着いたのは日本に帰った2週間後であった。




十五

ベトナム人の男性と女性は仲が良く、男性のバイクの後ろに女性が乗ってツーリングする姿多く在り。女性は帽子の上から手ぬぐい等を巻いて帽子が飛ばないようにする。埃が多いので手ぬぐいを口にも当てサングラスもするから人相分かり難し。バイクに引っ張ってもらう自転車もよく見る。自転車同士でも、学生の男子と女子がそうやって引っ張り合う姿などは仲睦まじく目に麗し。



◆注釈:写真について◆

写真は、男の子が女の子の自転車に手をかけてひっぱってもらっているところ。1台の自転車のサドルに、男同士で正面から抱き合って乗るという凄いスタイルの2人乗りも見られた。




十六

早朝、ハノイの老人はホアンキエムの周りを散歩す。若者はジョギングす。女性は外にてエアロビクスをするのが流行り也。これにてベトナム人みな痩身を保てり。



◆注釈:エアロビクス◆

外で、というのがすごい。




十七

ハノイからダナンへは空路を使う。空港でまた家内が、金属探知機にピヨピヨ云われて止まる。ベルトのバックルを調べられた他、鞄を2度もX線に通されて、制服の男性、家内の携帯電話を手にとりて深々と見る。レンズが付いているのを指差してベトナム語で何か問う。カメラであると答えると納得した様子となりて、その後無事通る。



◆注釈:金属探知機◆

かなりビビったが、国内線の検査はそんなに緊張感は無く、カタコトの英語で説明したらフーンという顔で笑っていた。家内に言わせると、女性はブラジャーの金具があるので金属探知機に引っかかるのは仕方が無いらしい、が、そのバックルはデカすぎだろ。




十八

ダナンなど、ベトナムの中部のあたりでは女学生の制服は真白いアオザイなりて、可愛らしきことこの上なし。毎日待ち構えて隠れ見たいと思えり。自転車に乗るときは前掛けの部分をたくし上げて、裾をハンドルと一緒に握りギヤに絡まるのを防ぐ。その姿もまた大変良し。



◆注釈:アオザイ女学生◆

これはすごくかわいいのだが写真は撮りそこないましたすみません。真っ白いアオザイの集団です。でも汚れやすくて苦労するらしい。男子は日本の夏服と同じ。




十九

ホイアンでは養蚕盛んにして絹織物の良く売りたる。ひとところの工場にて、繭玉より糸を紡ぎて、機織、刺繍、仕立てまで一所にて仕上げたる。工場にて働きたるは女子ばかりなり。値段安く品物も数多くあり。生地を選びて採寸すれば、あくる日にはアオザイ仕上がりたる。



◆注釈:絹織物◆

シルク工場の女性はみな明るく元気だ。私は着る物は着らさえすれば良い達であるが、それを見抜いてか店員にはあまり寄り着かれなかった。逆に家内は、女性同士通ずるところがあるらしく、日本語対ベトナム語でああでも無いこうでも無いとやっていたかと思えば、いつのまにか採寸まで済んでいたのである。養蚕も工場でやっているので、夜になると蚕がメリメリと葉を食べる音が聞こえるという。




二十

ダナンとホイアンとフエのガイドはザンさんという女性也。ベトナムでは珍しく髪にソバージュのパーマネントをあてて体に肉多し。肉体に張り付くような素材の服を着て肉はちきれたる。タイ人とのハーフ也。ベトナムの歴史などの知識深くあり戦争のことなど多少話すが、戦争の話は悲しいだけでつまらないでしょうとおっしゃり、また若者に必要なのは歴史よりも経済でしょうともおっしゃる。



◆注釈:ザンさん◆

喋り方に特徴があって面白かった。ハスキーボイスで、なぜか切なそうに話すのだ。「このへんも観光地になってきましたから・・・」とか。




二十一

電信柱はお土産屋さんでよく見るペナントをずっと長くした形にて、コンクリートの板なり。途中を等間隔にくり抜いて、梯子のようにも見える。



◆注釈:写真について◆

旅行中に見た電信柱はみな写真のような形をしていた。




二十二

ホイアンでお昼に食べたホワイトローズというワンタンに似たお料理は花のように爽やかで舌触りも涼し。世話焼きのボイが居て、通りかかるたびにこれはこのタレをかけて食べるのだとか、肉は串から落として柑橘を絞って食べるのだとか教える。日本にもかような人は居ると思える。



◆注釈:ビール◆

ベトナム滞在中は食事のたびにビールを飲んでいた(朝食以外は)。行く先々で違う地ビールを出されるので面白い。ホイアンでは虎の顔のラベルのついたラルービールが主流だった。




二十三

ホイアンの町並みは400年前よりそのまま残りて、日本人街とフランス人街在り。400年前の人が見たのと同じ景色の中を歩けば感慨深し。



◆注釈:フランス人街◆

ヨーロッパに行ったことはないが、ヨーロッパの古い町並みを思わせる景色が400年前からそのまま残っている。ヨーロッパとの違いはおそらく建築物自体の大きさだろう。ベトナム人は元々非常に小柄なため、衣服から建物、家畜に至るまで全てサイズがひとまわり小さい。その上ホイアンの日本人街、フランス人街のあたりは2階建て以上の殆ど無いため、路地の中にいても空が広く、それもノスタルジックである。




二十四

ベトナムでは大切なものは陶器の欠片で飾る。大切なもとは、寺社、霊廟などである。



◆注釈:陶器の破片で飾る◆

「高価なもの=陶器」という考え方があるらしい。フエにある王の霊廟の装飾には、日本の伊万里焼や、ビール瓶の破片まで使われていた。ちなみに、ベトナムのバチャン焼きと伊万里焼には、どちらも中国陶器の代替品として作られたという共通点がある。




二十五

ベトナムの街を歩けば犬に出会う。



◆注釈:犬◆

ベトナムには犬が多い。特にベトナム中部では仏教の信仰が深く、例えば人が魚を食べたら犬にも与えるなど、犬は大切にされ尊ばれている。写真を撮影したお寺では、祭壇の下で犬が寝ていた。




二十六

ホイアンのレストランにて夕食とればドアの傍らに弦楽器を持った男座りて、ジングルベル、禁じられた遊び、ゴッドファーザーのテーマなど演ず。面白がりて、帰りに1万ドン差し上げる。



◆注釈:ホイアンのレストラン◆

これは結構可笑しくて笑った。このレストランは料理も妙で、前菜にフライドポテトが出てきたり、デザートのプリンが品切れでバナナケーキに変更になったことも誰も説明しなかった。いいけど。




二十七

ベトナムの雨に降られけり。



◆注釈:雨◆

ミーソン遺跡へ向かう途中、休憩のために立ち寄ったカフェで雨に降られた。ガレージのようなカフェで、雨が降り出すと犬がやってきて足元で寝ていた。運転手さんはハンモックで寝ていた。




二十八

ベトナム中部は漁業が盛ん也。2畳敷き程もある水に浮く籠に乗りてエビやイカなど獲る。洪水多く貧しいと云う。ガイドの曰く、ベトナム中部の米は堅くてまずいもの也。



◆注釈:水に浮く籠◆

道端に置いてある巨大なザルについてザンさんに尋ねたら、あれに乗って漁をするのだと教えてくれた。油を染み込ませて浮かぶようにしているらしい。




二十九

ベトナムコーヒーに入れる練乳は缶に入っている。糸を引くからスプーンで注ぎ口を拭うようにすると始末が良い。ガイドのザンさんはコーヒーが落ちるのを待ちきれぬ方也。



◆注釈:◆

同じ練乳でもプラスチックのチューブより、缶詰のほうが何となく旨そうな気がするのは何故だ。




三十

ベトナムの通りには交通のルールが有るのか無いのか知れず、皆気ままに走りて、クラクションはそこかしこ、朝から晩まで鳴りっ放し也。日本の通りでは宣伝などの為に八釜しく音楽など、スピーカーにて絶えず騒ぎ立てるが、ベトナムではそのような音ほとんど聞かれず。鳥の声、人の声、エンジン音とクラクションの鳴りたる音が、砂埃にて霞たる風景に細く響きたる。



◆注釈:クラクション◆

本当に朝早くからクラクション鳴りっ放しなので目覚ましはいりません。。




三十一

自動車のナンバープレートの数字を車体の別のところにも書きたる車多く在り。このことは義務ではなくて車を持ちたる人の勝手の事と云う。ロゴマークなど貼りて格好付けたる事に似たり。



◆注釈:車体に書いてある数字◆

戦争映画なんかを見ると車体に数字がでっかく書いてあるので、それと同じで、何かの義務かと思っていたら、単に好きで書いてあるみたいです。本当はもっと他の意味があるのかもしれませんが聞きそびれました。




三十二

ベトナムの葬儀。殆ど土葬也。一度5メートルの深さに埋めて、5年経ちし後に骨だけ取り出す。この骨を2番目のお墓に埋葬する。お金持ちの家では2番目のお墓が立派になると云う。





三十三

ベトナム南部の水田は3毛作也。中部では、雨季には水田全て水に浸り稲作渡り行かずして2毛作也。雨季の間は水田にエビなど放ちて養殖す。飼料はトウモロコシの粉也。ベトナムにはトウモロコシ2種類在り。白色のトウモロコシは実柔らかく美味にて人の食す。エビなどの飼料にするのは堅い黄色い種類也。



◆注釈:水田◆

つまり、米−米−エビという三毛作、ということになるでしょうか。エビの糞が肥料になったりするのかなあ。




三十四

雲海峠という所を通る。十歩先が霧にて見えず。滝の水を、ホースにて引き、洗車の商売開きたる者あり。1台2ドルのサービス業也。



◆注釈:ホース◆

ホースの口を上に向けて出しっぱなしにしているので、噴水みたいでした。




三十五

フエはお料理の味特に良し。牛肉のスープのビーフン、フォー、肉入りの春巻きなど食べやすき味也。地元のビールはフダビールと云い、1杯1ドル位にて賞味す。ハノイやホイアンなどより物価低し。日本のキリンラガービールに近き味也。フエのフォーは牛肉入り也。フォー・ボーと云う。ボーはベトナムの言葉にて牛肉也。生の牛肉をおたまに取りて、牛骨からとった出汁のなかで湯がき、出汁ごとフォーにかける。ライムなど搾りて、朝食にも食べ易き味也。





三十六

サイゴン・モリンと云うホテルにて1泊す。ウェルカムフルーツあり。1つは黄緑色の野球の球程の大きさにて短く枝の残れり。サーブーチェと云う物のよう也。皮の近くの身は渋くてべとべとの液体、手に付きたり。水にて洗えども中々落ちず。中心の辺りをえぐり取りて食すと何かの乳のような柿のような味にて旨し。もう1つは、濃い緑色で同じくらいの大きさの柑橘の類也。甘味の少ないオレンジのような味にて中の房ごと食せり。サイゴン・モリンは一番居心地の良きホテル也。家具など古くて格調あり。ベットの具合も良し。天井高くして、窓からの眺めは旧市街との掛け橋と川沿いの通り也。川はフン川と云う。フンはベトナム語で香り也。エアコン力強し。中庭は天気の良き日は食堂となりて、小鳥のさえずる。放し飼いなりて、家内、パンくずなど与えて喜ぶ。



◆注釈:サイゴン・モリン◆

3つのホテルに泊まりましたが、ここが一番良かったです。名前が示すとおり歴史があり、1901年開業なんだとか。天井も高いし家具なんかも落ち着いていて良かったのですが、ただ1人がシャワーを浴びるくらいお湯を使うと、しばらくお湯が止まります。お湯の出が悪いホテルは(特に古いホテルだと)多いらしく、ホアインで泊まったホテルもお湯の出が悪かった。




三十七

お線香を手作業にて作るところを撮影す。早業にて、何をどうしているものか分からず。





三十八

寺にて学ぶ児童を撮影す。



◆注釈:写真について◆

寺で仏教を学ぶ者は、子供のうちは頭を全部丸めないで髪を少し残すのだとか。




三十九

ベトナム人の癖。目の高さの、葉っぱ、飾り、売り物など、歩きながら触る。特に葉っぱをちぎりて取る。ガイドのザンさんに云うと、笑って曰く。ベトナムでは旧正月の初詣にて寺にある木の葉をちぎって持ち帰る慣わし在り。験かつぎ也。葉っぱをちぎり取る癖はそのせいと云う。それで納得し、面白く思えり。





四十

昔のベトナムでは、一番の罪人は天ぷらにされたと云う。風呂釜より大きな壷に油を満たして煮えさせ落とされる也。二番目の罪人は象にて踏ませたと云う。



◆注釈:天ぷら◆

写真は罪人を天ぷらにするのに使われていたという鍋。奥に写っている女性がガイドのザンさん。




四十一

池の鯉に餌付けしたる所に出会う。餌は西瓜の種也。





四十二

ベトナムの定年は55歳にてその後は就職すること許されず。年金、月50ドルにて老人皆等しく貧しいと云う。





四十三

ベトナムのバイクにて込みたる道の歩いて渡る方法。ゆっくりと歩いて渡ること。そうすればバイクに乗る人避けて通る。走って渡るとかえって危ない。



◆注釈:写真について◆

写真はホテルの部屋からとった大通り。これだけの数のバイクが、信号待ちの時にはホノルルマラソンのスタート地点のようにギッシリ並ぶので、前を通るときにかなりびびる。




四十四

フエからハノイに飛行機で渡った後のガイドはアイさんと云う女性也。運転手は再びドウさん也。アイさんは人妻にして日本人と同じように左手の薬指に指輪す。金色の指輪也。アイさんは痩身にて背丈低く、髪は黒くて目の白いところが凄く白い。可愛らしき方也。旧市街にて土産物など買いし時に、赤いジャンパーをじっと見て欲しがりたる。後で亭主に買ってもらうと云う。





四十五

ハノイ旧市街の建物。1階は内装を新しくしているが2階より上は古い。1階はお店になっていて2階は人が住むところ也。表通りより、一見すると建物の入り口のような所から入ると、長く伸びたる狭い路地なり。路地の奥は狭くて汚い。



◆注釈:ハノイのお店◆

入り口は狭いが、かなり奥行きがある。2階まで吹き抜けになっている建物もあって、おしゃれでかわいい。




四十六

アイさん、夕食の後戻す。妊娠かと思いて問うと、云い難き事なりと恥ずかしがりたる。2か月だと云う。めでたき事なりて、僅かばかりのお祝いをする。





四十七

夜8時頃、広き道を通りしおりに、脇より煙の立ちたるは、犬の焼きたる煙なり。月末には犬の肉焼きて食らうと云う。男子の好んで食らうが匂い悪し。また道にて車が犬などを轢きしときには、焼肉屋に持っていって食わせて貰うと云う。



◆注釈:犬肉◆

アイさん自身は犬は食べないと言っていた。轢いた動物を焼肉屋に持っていく話は、当然のような顔をして話してくれたのだが・・・本当かなあ。




四十八

ここはハノイの空港にて書きたる。隣に座りしベトナムの人、書くところに興味持ちて覗き見る。これより飛行機にて日本へ帰らんとするところ也。



◆注釈:◆

日本に帰ったら雪でした。







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