>>編集後記<<
(果たして打鐘は鳴ったか?)

競輪競走の難しさ
オッズとの対話
ラインが示すもの
並びが示すもの
明日なき結論
捲りの価値体系
逃げと捲りの連対
捲りが死んでも番手が生きる!
捲り選手の逃げ
スピードかパワーか
2車だから生きるカマシ
勝ち上がりと選手の格
今日もどこかで3連単
3連単のシナリオ
燃えつきた客
残り目の運動学
どっちが競り勝つ?
三番手選手の連絡み
自転車選手の体
地元は何割増??
競輪場を旅打ちする
戦闘誘導員
スタートの合意
脚の違う選手がいる
車券が変わってくる
中団はどの選手か
穴車券は誰が出す?
はまりこみ1
はまりこみ2
我らが太田真一
捌きとは何か
漠然とした自在戦
分断へのアプローチ
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自転車選手の体
自転車選手は生活の大半を自転車の上で過ごすために、一般的な地に脚をつけてのトレーニング が不可能だと言われている。要するにジョギング・ランニングができないのです。しかし考えて も見てくださいよ。ジョギングっていうのは本来すべてのスポーツの基本なんです。基礎体力を つけるための最善の運動方法なんです。競輪選手はヒザへの負担を極力避けるためにジョギング 運動を学校でもしない。選手は主に街道練習という一般道路走行に何時間もかけて、基礎体力 をつけます。当たり前ですけど普通に走るより自転車に乗った方が楽ですから、相当な時間を ここに費やさないと基礎体力はつきませんよ。 キツい街道をこなしてない選手はすぐに調子を落としてスランプに陥ります。競輪選手という のは瞬発力での運動を最も必要とする競技で、レースそのものに基礎体力は必要ない事は確か です。ウェートトレと回転練習で筋肉を必要な部分に集めるのが勝つためには最適な練習でしょう。 でも、そういったハードな練習をこなしていくのに実は基礎体力が必要なんです。 しっかりした選手はキツいレアウトの街道を組んで 自分をとことん苛め抜くでしょうけど、やる気のない選手は30キロも走らないで帰って来て 食事したあとすぐにバンクに入ってきます。 西武園グループという生温い連中がまさにそれで、雨が降れば休むし、周回中もパンツいじったり 談笑したりで落ち着きのない方々です。池崎太郎なんか家から歩いて十分 の競輪場に車使って来ている。走路に目を移せばA級の年寄り選手ならまだしも新人選手が昼前なのに もうバンク周回やってるんだから呆れてしまう。S級選手は馬場と小沼と鈴木だけ。 そりゃそうでしょうよ。体力もないのに局部的な練習なんて全く無意味であり、練習のための 練習。勝つためには全てここから始まるんです。 と言ってもやはり競輪選手じたいが局部訓練に対して基礎体力が不足しているのは明らかで、どうしても この職業だけは調子の維持が難しい。強い選手ほどレースで怪我をしますからね。その怪我が原因で 街道の時間が減る。だから基礎体力が落ちて体内時計が狂う。新陳代謝が悪くなり疲れが取れない。 かといって筋肉が削げ落ちないように回転練習は続ける。よくいう「壊れてる」というような選手 がその状態ということです。 だからどんな選手も一年間いい調子で走るというのは不可能なんです
走りながら疲れを取ったり、 あるいは決まった一年間は全く何もしなかったりと、そういう事があって当たり前なんです。 伊藤保文って選手が一年おきに活躍するでしょう?神山も吉岡もケガが元でいまだに低迷している し、高木なんか可哀想に不治のヘルニアと戦いながらボロボロですよ。沢田も持病の腰痛。これが ある決まった時期に再発し、しばらく走れなくなりますよ。 適性出身の選手が強いのは、彼らが別のスポーツで並々ならぬ基礎体力。練習についていけるだけ の頑丈な体と内臓を供えてこの世界に飛び込んできたからなのです。 街道で手を抜く若手なんか一切買わないでいいでしょう。

地元選手は何割増?
本来プロなんだから地元であろうがなかろうが、常に勝つために必死にやらねばならない。 ところが野球でもサッカーでもホームグランドでの成績が圧倒的に強い。去年 の日本シリーズだって阪神もダイエーも自軍の戦場でしか勝てなかったのだから。競輪に おいても開催場の地元の選手の活躍がやたら目立つのはどういうわけか。なぜこうい った事がおこるのだろう。と同時に何故普段からそうやって頑張らない?と首を傾げてし まう。選手はなぜ地元というだけでそんなに頑張れるのだろうか。その謎に少し踏み込んで みたい
まず選手がその土地に愛着があるかどうかを考えてみると、例えば私が暮らす東京の競輪場 での話だ。川口満宏(58期)は家が清瀬市ですよ。西武園が車で10分ぐらいの所なのにホ ームは何と松戸。おまけに名前が川口ってんだからもうデタラメも良いところ。これでも 東京では現在一番強い選手で、地元での連対率は15年後期57%という安定度。西武園グ ループってのはクズの集まりだから仕方ない。強い選手と練習した方がいいのは分かるが、そ れでも立川や京王閣でただ住んでるだけの地元主張されてはかなわないでしょうに。つい最近 嫁の言いなりになって東京に引っ越してきた横田努(69期)にしても京王閣初日では谷津田と いう目標がスンナリ用意されていた。やはり選手は地元だから頑張れるというのでなく、どう しても編成上有利に組み込まれているからこそ、モチベーションをもってレースに臨めるのではないか。第一 いまどき地元レースだからって友人や知人がレース見にくる様な事があるだろうか。せいぜい 車券を買ってるファンが「おい地元だぞ、気合入れていけよ」ていどの声援を送るだけなんだから。
編成上、目標がしっかりとした番組に乗っかれる地元選手は有利である。ひどいのが南関東 と北九州小倉の番組で、逃げ一車の有力選手に地元を二人つけて4番手も地区の選手を固める 念の入れよう。こういう番組が一日に4つも5つもあるんですから。展開面でも地元のラインは 優遇される。逃げ一車でも競りは殆ど無いし、同じタイプの先行選手であれば地元にハナを譲る 事が多い。予選でも地元選手を競らせない様に逃げてしまうからゴール前にズブズブを食らって しまう。これは残さずに選手が早めに外を踏んでいるからでもある。だから現実に番手3番手を 地元選手が固めた場合、そのワンツーで決まる可能性が高い。一方地元の逃げ屋に地元のマーク 屋がつけた競走で逃げた場合は残そうとするから捲りの餌食になったり中割りが紛れ込んできた りする。それでも予選突破は間違いないところでしょう
そういった展開を無視して地元だからという理由で飛んでくる選手がいる。これはどう考え ればいいのか。岡部はよく「平の伸びるコースは地元選手が良く分かってる」という。選手はホ ームバンクで実戦形式の練習をしている事が多い。(それで賭けをしているのが殆ど)それでも 「コースを探して」の頭ってのはありえないんですよ。そもそもコースが開くという事はレース 自体がもつれている可能性が高く。本線の番手にいる選手ではなく、別線で捲りあげた2,3番手 の選手がハンドル捌きで2着に突っ込んでくる。そういう事なら納得できる。簡単に言えば位置の ない地元選手は2着はあっても頭を買う必要などないわけだ。自分の予想で車券を買って最後に 「地元だから」とヒモに加えればいい。
さて、平成15年の青森開設記念は準決勝Cを勝って決勝にコマを進めた地元坂本勉選手が伏見の後ろ を選択し、一方佐藤慎太郎は「お世話になってるから」と3番手を固める。もう坂本を勝たせる レースである。ところが伏見の打鐘先行に踏み遅れた坂本は8番手、それを見て他のラインが一斉に伏見後 位に襲い掛かったところを何と坂本が強捲り。 伏見は「僕が囮になるつもりは無かった。坂本さんがいない事に気づいて緩めてしまった」 これをきれいに捲りすぎた坂本はゴール前佐藤に差されて久々の地元記念Vを逃した。 この様に地元を勝たせるために変則的な並びをすると失敗する事が多い。もっとも坂本が 伏見を捲ったのにも驚いたのだから地元3割増とは言ったものである

競輪場を旅打ちする
競輪場ってのは全国至るところにある。西宮甲子園門司が廃止されてもまだ40以上の競輪場 が存在する。なぜこんなに競輪場があるのだろう。地方自治体が財源確保のために繰越予算を 捻出してこの競輪事業に取り組んだのがそもそもの発端で、実際に競輪をやれば儲かってた時期 があったわけだ。しかし戦後20年経ち娯楽の多様化が進んだ上に物価があがり選手への給料も 上がった。その頃はまだ定職に就かずともフラフラと生き残れた人も多かったが、残念な事に 彼らの車券購買額が比例して上がる事はなかった。物価(というか石油が)が上がったのだから しょうがない。新規のファンは根こそぎパチンコと中央競馬に持っていかれて競輪は赤字事業 へと転落していった。最も競輪場は狭いから参入しやすく潰しやすい。事業持ち主と開催権 が別途に用意されている今、これほど深刻な赤字に陥っていてもまだ競輪場や車券発売所の誘致 をしたがっている地域もあるという。これは事業そのものが多いほど予算を挙げられる事にも あり、たかが競輪であってもそこで商売をする選手の首を切るわけにはいかず、練習地として 残さなければならない。全ての県には総体施設として自転車の練習場が必要なのだ。 売上を生まないそれを場外に特化するのは簡単だ。だが自治体が国に対して競技場を国に切り 売りするわけにはいかない。簡単に言えば競輪場の社長が行政の人間だったからなんです。 だから競輪場自体はしばらく生き残ると考えていい。それならファンはロマンを求めて 全国の競輪場で車券を買う旅をしてみるのが面白い。津々浦々の競輪場にはそのお国の情緒と 名残を感じることができる。得体の知れない料理の匂いであり、ファンの訛った罵怒声。競輪 の多くは町の中心地にあるので、勝負に勝ちさえすれば上等な店で上等なワインを。。考える 事は誰だって一緒である。それをする時間と予算が必要だ。一度には無理でも年に2,3度 はふらっと出かけてふらっと帰ってくる。まるで選手になったような気分で競輪を味わいたい と思う。あちこちを旅して回れる選手が羨ましいのは私だけではないはずだ
本HPで紹介してある競輪場は実際に大して忙しくもない私が色々と都合をつけて行脚と した旅の思ヒ出である。貧乏ヒマなしだろうか・・?十分貧乏ヒマ有りだと思うが。長崎県に 突然飛ばされた時の事は今でも忘れない。それでも現地に3日もいれば、あとかたやる事もな くなって佐世保や武雄に行きたくなるのだから私も大した男だと思う。同じ長崎市内からしょっ ちゅう武雄に来る青年がいて、彼は無人駅で降りて切符を買う。だから長崎本線で引っ張れば どこだって格安で行けると自慢した。それを聞いてなるほどと思った。私もそれをやってみよう と思い肥前竜王というなんか凄い名前の駅で降りて再度切符を買う。だが調べてみると次の電車 は一時間後・・バカバカしくなって特急に乗り、どうにか久留米までたどり着いた。今となって みればそれも良い思い出である。

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