アネモネ

 アネモネの花言葉は「儚い希望・恋の苦しみ・君を愛す・儚い恋・見放される・真実」です。アネモネは、愛と美の女神アフロディテと、冥界の王妃ペルセポネ

との喧嘩を引き起こす種となった美少年・アドニスの生まれ変わりとされています。彼は猪の牙に貫かれ、若くして死にました。アフロディテは彼を生き返らせて

欲しいと願いましたが、その願いの代わりに美しい花となりました。春の日には、血のように美しいアネモネが見られると言います。ですがアネモネの花は、

強風が吹くとその花びらは散ってしまいます。若くして死んだ、アドニスの命のように・・・。


 ・・・この花の花言葉は、アフロディテとアドニスの関係の事をそのまま記しているように思えてなりません。アフロディテは愛と美の女神で、美少年なら誰とでも

関係を持ってしまうような「悪女」みたいな性格が私の中にはあります。ですがこの花言葉を読むと、そんなアフロディテが哀れに思えてきます・・・。

 アフロディテは神で、死んでもネクタールさえあれば生き返ります。ですがアドニスは人間です。たとえネクタールが滝の如く流れていても、彼は生き返る事は

ないのです。・・・オルフェウスのように、ハデスの特別な許しがあるなら別ですが。

また別の説では、アドニスはアフロディテより狩りに夢中だったと言います。ですがアフロディテは懸命だったでしょう。たとえそれが、儚い恋だったとしても・・・。

・・・これが花言葉の大部分「儚い希望・恋の苦しみ・儚い恋・真実」です。

 アフロディテの恋は、儚い希望でもあったはずです。アドニスのような美少年、それも人間との恋が実る事が・・・。また、アフロディテのその恋は、猪の牙に

よって幕が閉じてしまう事になります。・・・まさに、彼女の恋は儚い恋だったのです。アドニスが冥界に行った後にも、アフロディテは彼に対する恋心で苦しんだ

かもしれません。

「なんって悪女でしょ!」

 と、ヘラは言うかもしれません。アフロディテには真面目なへパイトスと言う主人、さらには愛人のアレスがいたからです。結婚を司るヘラなら、アフロディテを

敬遠した事でしょう。「悪女」に見えた事でしょう。

「・・・だけど、あの子は今でも恋心で悩んでいるのね・・・。」

 と、ヘラは同情もするかもしれません。ヘラは妻の保護者でもあります。不倫などには腹を立てるけれど、恋心で悩んだりする事に関しては寛大のように

思えます。・・・彼女もやっぱり女性です。彼女にも恋心で悩む事ぐらいあったでしょう。だとしたら、恋心で悩んだりする所は大目に見てあげていると思います。


 さて、残っている花言葉「見放される」についてですが、この言葉に関しては、結構考えさせられる所があります。

 アフロディテはアドニスを心から愛していた事でしょう。でなければ、神々に彼を生き返らせるように頼んだりはしないはずです。ですが、当然これは自然の

摂理に反します。・・・残念な事に、その願いは聞き届けられません。アフロディテとペルセポネの喧嘩の話の説では、アフロディテは悔しく思ったでしょう。何故

ならア、ドニスはずっと冥界にいるわけだから、冥界の王妃であるペルセポネが彼と一緒にいられるからです。この事を思えば、アフロディテは結構悔しかった

はずです。アフロディテは冷たくなったアドニスに、別れのキスをします。これはおそらく、最初で最後のキスだったでしょう。そしてその時、彼が猪でやられた傷

から流れた血が、地面に流れて、それがアネモネの花になりました。 アフロディテは感謝しましたが、あくまで半分だけです。本当は生き返らせてほしかった

わけですから、半分だけ不満足だったはずです。

「見放される」―彼女の願いは見放される結果になりました。アドニスは花に生まれ変わりましたが、やっぱりアフロディテの願いは見放されてしまったわけです。

・・・・現実とは残酷です。そして、自分の思い通りに行くわけではないのです。


 ・・・久々に長く書きましたね。でも文章は相変わらずです・・・。

 ここでネタばらしですが、実はインターネットをしたり自分の家の本を読むまでは、私は「アフロディテとペルセポネの取り合い事件」の存在を少しも知りません

でした。

 このコーナーに出てくる花の多くは、子供向けの花物語の中にありました。実は昔、題名を見てある本と勘違いして借りてしまった物なのですが、これがなかなか

面白かったのであります。中にはギリシャ神話のものもありましたし、とにかく面白かった。で、ある程度はその内容を覚えています・・・2年ほど前になりますが。

 それではまた、次の花言葉で。

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