まゆちゃん
僕はまゆちゃんがだいすき。

まゆちゃんは僕より年上だから、ホントは「まゆちゃん」なんて言っちゃあいけないんだけどね。でも、まゆちゃんが笑うとすっごく可愛くて、とてもじゃないけど「まゆみさん」なんて呼べない。

まゆちゃんも僕のコトカッコいいって言ってくれたんだ。そう、これがきっと相思相愛ってヤツさ。いいだろう?

でも、きっといずれ、僕はまゆちゃんに嫌われちゃうんだろうな。まゆちゃん、好きだって言ってたアイドルほど、僕のことは好きじゃないみたいだから。あいつと僕、どっちが好き?って聞いたら爆笑してたもの。ま、仕方ないけどさ。

それで僕はいっぱい考えたんだ。

結論。

あのアイドルを殺しちゃおう。

そうしたら、まゆちゃんは、ずっと僕だけを見ていてくれるに違いないからね。あ、でも、もしかしたらまゆちゃん、凄くガッカリしちゃうかもしれない。

そうか!まゆちゃんも一緒に殺してあげればいいんだ。そして僕も一緒に死ぬ。あ、ダメだ。そしたらまた向こうの世界で、あのアイドルとまゆちゃんの取りあいになっちゃう……

う〜ん。困ったな。

ん、まてよ?ひらめいたぞ!

アイドルのコンサートでめいっぱい幸せなまゆちゃんと、その場で一緒に死ねばいいんだ!なんだ、簡単なことじゃないか。

そうと決まれば、チケットを取ろう。

まゆちゃん、まっててね?

 

「次のニュースです。

アイドル歌手の松裏あや子さんのコンサートの最中、19歳の少年が一緒にきていた友人をナイフで殺傷すると言う事件が起こりました。

殺害されたのは千葉県柏市の無職、真弓総一郎さん22歳で、当局は……」

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