接ベクトル=ベクトル場?

 

 

  ここまで来れば、接続とは何かが分かる。

  定義:接続▽(X,Y)とはχ(M)×χ(M)からχ(M)への写像であり、次の三つの公理を満たすものの事を言う。

    1.▽(X,Y)はXとYについて線型。
    2.▽(fX,Y)=f▽(X,Y)
    3.▽(X,fY)=X[f]Y+f▽(X,Y)

  1を双線型性、3をライプニッツ則という。2に比べて3では、余分な項がついていることに注意しよう。fは、普通のM上の関数である。とくに注目すべきは、接続▽(X,Y)がXとYについて非対称なことである。

  

  接続とは言うまでも無く、ベクトルの微分の概念の一般化である。通常の微分は、

微分演算子&ベクトル → 新しいベクトル

であるが、ここでは

ベクトルX&ベクトルY → 新しいベクトル▽(X,Y)

となっている。そう、二つのベクトルのうち、ベクトルXは微分演算子なのである!

 

  よって、上の3つの公理は接続が微分の拡張として機能するための必要条件である。このような双線型写像▽(X,Y)を、線型接続あるいはアフィン接続と呼ぶが、それゆえこれは一意的には決まらないので注意しよう(後述のリー微分は双線型でライプニッツ則を持つが、2を満たさないので注意)。

 

  実は接続を一意的に決めるには、さらに公理4と5が必要である。

    4.▽(X,Y)−▽(Y,X)−[X,Y]=0
    5.X[gijYiZj]=gij▽(X,Y)iZj+gijYi▽(X,Z)j

  4は対称性の要求でありねじれ率ゼロの条件、5は整合性という。5には計量テンソルが出ているが、ベクトルの長さを測っていると思ってよい。

  今のところこれは意味不明だが、こうするとアフィン接続は一意に定まり、この▽(X,Y)をレビ・チビタ接続あるいはリーマン接続というのである。まずは以上のことを頭に叩き込んでほしい。

 

 

 

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