あなたちょっと自意識高いんじゃないですか??
ちょっとばかしナルシストさんなんじゃありませんか??
もしもそうならば、そんなもん捨てておしまいなさい。
美しい薔薇の花を見て、「私のためにきれいにお咲き」と呟いたことの
あるあなたはもうて遅れです。
あの人、今私を見たわ。あ、また見た。
私に惚れちゃったのね。
もっと見ていいわよ。
ほら、見なさいよ。美しい私を見て。
あら、目を逸らしちゃったのね。
ウブなのね、私が美しすぎるからって。
世の中って理不尽よね。
私っていう美貌と知性を神に授かった人間もいればその反対に不細工な、人間というにも危ういような小娘がうろちょろしてる。
私はそんな世の中が実は許せない。だって、ほら。そこを歩くブスも私と同じ人間なのよ。信じられる??
ありえないわ。ちょっと、そこの小娘、私を見つめないでよ。目が合っちゃったじゃない。私の愛らしい目が腐っちゃったらどう責任とってくれるのよ。
私、人間ってほんと愚かだと思うの。だってそうじゃない??私を同じ人間だと思って話しかけてくるようなふとどき者がいるのよ??
どう考えたって生きる世界が違うのよ。
まだ見るだけならかろうじて許してあげるわ。でも私にナンパして来るふとどき者には天罰を食らわすべきだわ。
だいたい、あんたのちんこ私にぶち込もうなんて考えがどこから浮かぶの??
私のは特別製なのよ??
その辺の小娘のもんと一緒にしないで欲しいわ。
でもね、そんなあたしにも愛する人ができたの。その人は同じ職場の先輩♪
今日実はこれからこの思いを告げるために彼の家まで向かってるとこ。
街を歩くものはみんな彼女を見ている。
今日は雨。
彼女のさす傘はもちろん赤。
雨の降る街をたんたんと歩く彼女。
そう、愛する彼の元へ。
ピンポ〜ン
出て来た彼は少しばかり驚いている。彼に彼女は思いを告げる。
「あなたのこと愛してあげる。つき合わせてあげる(はあと」
彼女の一晩考えた告白文句が彼に突き刺さる。
「ごめん」
彼はすまなそうにそう告げる
「どうして?あたしのどこが悪いの?!」
「顔」
そう言った彼の顔は何故か英雄に見えた。
彼女が鏡を買いにイタリアに飛んだのは次の日の朝であった。
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