少林寺拳法解説
◎少林寺拳法って何だろう? ―少林寺拳法の目的
少林寺拳法は、四国の香川県多度津に金剛禅総本山少林寺を持ち、財団法人少林寺拳法連盟を中心にして、全国各地に道院、支部があります。
また、WSKO(少林寺拳法世界連合)として、世界28か国に支部があります。
少林寺拳法は、単なるスポーツ、武術ではなく、宗門の行です。自己の肉体を鍛え、精神を高め、本当に寄り所となるような心身共に強い人格を作り、それを自己のものだけにとどめず、半ばは自己のため、半ばは他人のために努力し、理想の社会を作り上げて行くことを目的にしているのです。
◎少林寺拳法の修行 ―護身練胆と自己確立
少林寺拳法では、護身を主体とした技を修行します。
三鼎三法二十五系にわたる少林寺拳法の技は、あらゆる場面を想定して、800技以上あり、資格に応じて順序よく修行します。
説いて分かる相手には話し合いで、襲ってくる敵も傷つける事なく、相手を制して痛みを与えるにとどめ、相手が反省し、改心するように導く、少林寺拳法の技は、そのためにあるのです。
技だけがすぐれていても、自分の事しか考えなかったり、他人に暴力をふるうような人間では意味がありません。
本当に頼りにすることのできるしっかりとした自己、他人に信頼されるようなしっかりとした自己を作り上げることが大切です。
自他享楽の理想社会実現のために社会に対して積極的に働きかけていくことのできる行動力と精神力と正義感を持った自己に自らを改造してゆくことが、少林寺拳法の修行の本質なのです。
◎武道の本質とは?
「武」という字は、「戈」「止」の二文字からなる会意文字です。
「戈」は武器のことです。
すなわち、「武」という字の本当の意味は、いたずらに闘争を求め、敵に勝ち、敵を殺すということにあるのではなく、人と人との争いを止め、平和と文化に貢献する、調和の道を表した道徳的内容を持つものなのです。
◎少林寺拳法の技はこんな時に使う
どんな時でも非暴力主義をとっていたのでは、逆上した凶悪者、説いても分からない者に対しては、正義も無力と化し、自分も、友人、家族、恋人も守ることができません。
凶悪者の暴力から自己を守り、家族を守るためには「力」が必要となります。
◎少林寺拳法の拳士はこんなところを見ればわかります ―道場でのきまり
脚下照顧 …拳士のはきものはいつもきちんとそろえてあります。
合掌礼 …肘を張って目の高さに開いた両手を合わせます。
これを合掌礼といい、お互いに拝み合う心で挨拶をします。
また、拳法の構えでもあります。
作務 …禅家では掃除を作務といい、新入門者でも、上級有段者でも、一緒に道場を掃除します。
服装 …修行に来るためにふさわしい、きちんとした、清潔な身なりをします。
態度 …礼儀正しく節度ある態度で修行に臨みます。
言葉づかい …正しい言葉づかいをし、品の良い話し方ができるよう、心掛けます。
◎少林寺拳法の6つの特徴
拳禅一如 …拳は肉体の修行を表し、禅は精神の修行を表します。身体を鍛えるとともに、心も鍛えます。
力愛不二 …力の強さと、慈悲心を調和的に合わせ持つことが必要です。
不殺活人 …人を傷つける事なく、反省をうながします。それが、我も人も両方を活かす道です。
剛柔一体 …剛法(突、打ち、蹴)、柔法(抜き、逆、投げ)を兼ね備えた、理想の技術体系です。
組手主体 …相対での演練は実戦に役立ちます。また、自分も相手も共にうまくなるという、調和の思想の表れです。
守主攻従 …まず守りを固め、反撃に移ります。護身術としての少林寺拳法の特徴です。