音楽CDはもっと音質が良くなる 反射防止コートCD ∽ 

2005/9/23 追加

反射防止(AR)コートCD試聴レポート


カメラや望遠鏡等の光学製品のレンズには常識的に反射を減らす

反射防止(AR)コート ( ARとはアンチ・リフレクションの略です )

がされています、勿論CDP(CDプレーヤー)のレーザーピックアップ内の光学

部品も例外ではありません。ところがCD盤も立派な光学製品でありながら、

反射防止されたというのを聞いたことがありません。そこでCD盤だって反射 

防止されてしかるべきと思い実験を始めました。当時1990年頃は「光学製品なん

だからすべきだ !」程度の考えで始めたのですが、音を聴き比べると簡単に判別

出来るほどの変化があり大変驚いたものです。CDはデジタル信号であり読み取り

エラー以外で音質が変化するというのは単純に考えればありえないことです。

    

CDはレーザー光がベースのランド部(平面)とピット部(穴)の境(エッジ)を通る時、

光量が変化(散乱)します、その変化した瞬間の信号を時間と供に電気信号に

変えて情報とします、ですからピット部のエッジは大変重要な部分と言えます。

  

エッジについてはアルミコートの密着不良により、少し浮いた状態になると

散乱する時間が長くなったり、タイミングがずれる可能性があります。

これを改善するのにはNESPA♯1のような機器があります、試聴レポートは

「工房のひとりごと」2005/4/5の「NESPA♯1試聴レポート」にあります。

  

光学的にはポリカーボネート樹脂そのものの不均質や透過面の反射による

散乱が重なり、正しい信号が間違った信号に変化している状態が起きている

可能性が考えられます。

    

CDPの読込み用レーザーピックアップに使用されている半導体レーザー光

(波長780nm・7800Å)がCD盤の透過面を透過する時に若干の反射5%が起こります、

私はその反射が読み取りに有害と判断し、反射を減らすためにレーザー波長

のみ反射防止効果のある無色透明な薄膜をCD盤にコートしました。

概ねレーザーピックアップの光学部品に処理されている反射防止膜と同じものです。

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∽ コートCD概要 ∽

真空蒸着装置と言う薄膜をコートする装置(ホームページ最初の写真)で

TiO2・SiO2・MgF2の3つの物質を真空にした容器の中で熱を加えて沸騰させ、

その蒸気が容器の中にセットされたCDに着くという原理です。

(私のところでは電子ビームにて物質を融かし蒸着します)

さて何もしていないCDの透明な面の反射は5%ぐらいあります(グラフ(1)参照)

多層反射防止コートをすると780nmで0.5%以下(グラフ(2)参照)の反射にすることが出来

これで余計な光が9割カットされピックアップの読み取りがより正確になると考えられます。

 

グラフ(1) 透明面のコート無しの反射率(%)  測定入射角30度

   

グラフ(2)  透明面のARコートの反射率(%)  測定入射角30度

   


2005/9/23 追加

グラフ(3)  一般CDのアルミ反射面側の反射率(%)正しくは裏面反射率  測定入射角30度

     

普通アルミの裏反射率は780nmで80%くらいなのですが、音楽CDのように情報が

書き込まれている(ピット穴が無数にある)状態ですと上のグラフのように反射が50%

程度に減ってしまいます。これは分光計の測定用光束が直径5ミリくらい面積があるためで

ピット部の光をあまり反射しない部分も測定されてしまう為です。

   

グラフ(4)  @はARコート無し AはARコート付き  アルミ反射面側の反射率(%)  測定入射角30度

(@はグラフ(3)のデータと同じものです50%付近と780nm付近を拡大してあります)  

 

        

@のARコート無しの反射が高いのはアルミの反射と透明面の反射がプラスされているからです。

ARコートで反射が減った分、光学的なノイズも減ること(コントラストの改善)になります。

     


2005/9/23 追加

参考までにCD−Rの書き込み前と書き込み後の反射率を載せておきます。

CD−Rは可視域では反射が少なく750nmくらいから反射が多くなり780nmでピークになります。

       

書き込み前

書き込み後


2005/7/1追加

某大手メーカーの研究所で反射防止コートしたものを測定してもらったことがありました。

某社DVDプレーヤーでRF(レーザーピックアップ出力)振幅を測定、コート無しと比較。

結果、コート着きは無しに較べて約6.5%程度振幅がUPしていました。

RF振幅が増える事は

    1)エラーレートの改善  2)ジッタの改善  3)ピック駆動電流のノイズ低減

等が音質に寄与すると考えられる。

  

実際コートCDとコート無しCDを聴き比べるとコートCDは纏わり着く

ようなモヤモヤ音が消失し僅かなエコーや残響音などが明白になり音の出方

が立体的に変化します。声も喉の奥から出てくる感じが良く聴き取れます、

そしてCDPによってはコートCDの方が音量が大きく再生されます。

以上の事から読み取りエラーが減ったと言うよりも元々あった余計な

ノイズ信号が除去されたように聴こえるのです。このノイズ信号はレーザー

光が透明な面に当った時に反射散乱が生じ読み取り信号に付加されるらしい?

反射防止により反射が減ればその分、反射散乱によるノイズ信号も減って

すっきりとした音になると考えられます。特にポリカーボネート樹脂製のCDは不均質で

透明度が悪いため散乱が多くそれで反射防止の効果がより大きくなるのかもしれません。

その他、散乱と言う事に関してはアルミ自体の散乱(粒子の密度が荒い)

もありこれもノイズになる原因と考えられます、金はアルミよりも密度が

高いため散乱が少なく金蒸着CDのメリットがここにあるようです、しかし

ポリカーボネート樹脂の欠点をカバーするところまでいきません、ですから

金蒸着CDにコートすると改善度が高いように感じます。余談ですが金は赤外

域の反射が高いので半導体レーザー光をアルミよりも多く反射します、それが

金蒸着のメリットだと思っていたのですが、実はCDP回路内で反射光量の足

切りがあり反射が多いことはメリットにならないとのことです、ということは

金蒸着は散乱の減少メリットしかないことになります。

( 注:  周波数レンジの狭い音像型スピーカーですと違いがはっきり判らない

事があります、違いがあまりないと言うことは逆の意味で良いことなのかも

しれませんがσ(^^;; そんな方は一度良質なヘッドホンで試聴してみて下さい )


∽ 最後にARコートCDの意義は ∽

CD盤は元々良質な音楽情報が記録されているにもかかわらず、正確に読み

取れていない現実があります、つまりレーザーピックアップで情報を読み取る段階で

電気的以外にも光学的な問題がまだ解決していない可能性があると言うことです。

私が想像するにピックアップ部のメカ的及び電気的な完成度はかなり高く、

それよりもCD盤の光学的な欠陥の方が小さく見られ過ぎている可能性があります。

コートCD試聴希望の方は工房に連絡下さいコートノンコートペアでお貸しすることが

できます。直接工房に来られる方は「工房からのメッセージ」の地図を参照下さい。

コート工房  

住所 352-0011埼玉県新座市野火止2-7-4(並木倉庫1号)

電話/fax 048−482−4444

工房オーナー 首藤薫

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