そして入試…。
「とにかく入学試験だけ受けてみよう!」そう思い立ったものの、私が行きたいところは、入試の時点で大学既卒という条件。
原則的には大学を卒業した後の社会人経験を活かした研究ということなので、仕方がありません。
といっても、道が全く絶たれている訳でもなく、入学試験を受けるだけは受けてもいいですよという審査に通ればOK。
ちょっと悩みました。学部の卒論も立て込んでいるし、1年待てば既卒になるのだから、今年はゆっくり卒論と卒業単位に専念するかとも…。
書類審査を受けるためには、これまで仕事で発表の機会があった抄録等取り寄せたりしなくてはならず、昼も夜も拘束されていてそんな時間もないし…。
反面、今年この勢いで受けないと来年はわからないなという予感もありました。友人達の影響力とか学部の図書館が使えるなど諸々の点でです。
で、出した結論としては、とりあえず審査書類を揃え提出し、OKであれば縁があり、駄目であれば、来年以降の練習になると割り切ろうと。
今考えると、結局迷いの元は、審査で落とされたくない、落とされることで自信をなくすのが怖かったのでしょう…。
でも後から聞くと、事前審査を受けた人も多く、また、受験許可は結構出されたようなので、要はそこまでエネルギーを出せるかどうかかもしれません。
1ヶ月近くかかって書類を準備し、更に1ヶ月近くかかって受験許可の返事が来たのですが、ここまででもうだいぶ消耗してしまってました。
疲れていた中、受験生向けの説明会には一応出席しました。そして、この説明会には出席して本当によかったと思います。
私が希望した大学院は、事前の教員へのアポが全く禁止でしたので、そこでやっと教員に直に会い、話が聞けたというのもありますが、
何よりも大勢の参加者を見て、かな〜り焦りましたから。「院試を受けることの現実味」を体で感じたよい機会でした。
でも、これも後からの話ですが、教員に事前アポを取って話しを聞いてもらっていた人もいたらしいのですが…。どっちがよかったのかは分かりません。
受験許可が下り、受験まで更に1ヶ月、とりあえず過去問を参考に一通りの勉強はしました。といっても、英語なし、専門のみだったのでひたすら専門。
この頃卒論はひたすら調査の時期だったので、家では卒論は何も手をつけず。家族には内緒だったので、卒論をやっているフリをしての受験勉強。
ところが、試験目前に来ての迷い。「ここまでして、大学院に行く意味って何なの?」院試の準備を始めて3ヶ月経とうとしていました。
「周りみんなが大学院に行くとか言っているから、そのせいじゃないの?」「いい年して更に2年、他に大切なことがあるんじゃないの?」
卒論も行き詰まり、もんもんとした中で、自分の将来の見通しが見えなくなっていました。完全に自分の選択に自信を失ってしまっていました。
最悪の状態で院試当日。そんな迷いが顔に出ていたのでしょう、面接では、研究内容について教員からめちゃくちゃ突っ込まれました。
もう2度とこの場所には来ないだろうな…、今までの受験体験では一度も味わったことのない気持ちで受験会場を後にしました。
自分の甘さを突きつけられて、それを正面から見ることが出来ず、もう逃げたい、もう関わりたくない、そんな弱い自分が情けない…。
でも、見に行かなかった合格発表の次の日、玄関のチャイムが鳴り、郵便屋さんが届けてくれた書類にはなぜか「合格」の文字。
正直その文字を目にしても、私の気持ちの中ではもう決着がついていて、戸惑いの気持ちが大きく、素直に喜ぶことができませんでした。
ですがもうこの際、自分の今後を含め徹底的に考えることにしました。逃げていても仕方がないんだな、と半ばやけくそでしたが…。
結局、最終的に入学を決めたのは、合格通知をもらって半年近く過ぎてからのことでした。
2005/05/03